2009年 10月 05日
自己プロデュース力
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Vol.23【2009年10月5日(月)】
先週の土曜日にサントリーホール23周年記念のガラ・コンサート「響」(正装コンサート)に出かけた。サントリーホールの誕生日の祝祭であるが、ちょうど自分たちの結婚記念日(12日。ガラ・コン自体はその付近の土曜)と同じなので、お祝しに毎年のように出かけている。
ホスト役のサントリー社長の佐治信忠氏の周りには各界の著名人が集い、挨拶を交わしている。キリンビールとの経営統合がなされても、このガラ・コンは続けてもらいたいと思いながら、一方で、サントリーもキリンビールも生き残りを賭け、経営統合に動き出す時代になっているのだと改めて実感した。
島田紳助氏の著作「自己プロデュース力」は、この時代の自分自身(ひいては企業自体)を再度自分なりにプロデュースしていく処方箋を提示してくれている。
自分の「夢を描く」ことと、「夢を叶える」ことでは、その思考回路、方法論、処世術自体が異なるのではないかと思いながら読んでみた。
自分なりの夢を誰でも持っているだろう。夢を想い描くのは楽しい。しかし、がむしゃらに練習したり勉強したりする時期があるかも知れない。また、世の中の流れを緻密に分析して、何とかソコに的を当てられるように考えることもあるだろう。そして、自分の夢だから、自己実現のためには、先づは自己中心的に物事を考えることもあるだろう。
しかし、自己プロデュースすることは、そういうことではないのである。プロデュースとは夢を描くだけでなく、それを現実のものとする処方なのである。
大雑把な目標で、いきなり100m走を全力疾走するような若い人たちを見受けることがある。確かに一生懸命に頑張る姿は、傍から見れば目につくし、青春時代のスポーツのように汗をかくことが美しく映ることがある。
だが、大雑把な目標は、少しの気持ちの揺れで180度転換されることもあるだろうし、その場限りで息切れしてしまうことも多々ありがちである。
闇雲に練習するのではなく、的を絞った方向性を固めてから研鑽を積むことが必要なのではないだろうか?
理想は高くとも、現実は厳しいのが世の中である。世の中の潮流に乗り遅れまいと必死に現実の分析を試みることは、決して悪いことではない。むしろ何も知らない世の中に打って出てしまうほうがリスクは高い。ところが、データは魔物である。情報収集し、データを分析して、さて世の中を知ったついもりで満足してしまうことがある。
要は、研究者ではないので、データ分析に労力を割くよりも、現実的な自分の目標に適したデータを解釈する力を持つべきなのであろう。データに踊らせられないようにしなくてはならない。
自分の夢だから、自分の主観を前面に打ち出すことは必要である。だが、自分とは(あるいは企業とは)、他社との関係性によって相対的に位置づけられる存在なのである。いわば、自分だけで自己完結できる存在ではないのである、ということをわきまえることだ。
だから、紳助氏は言う。「いろいろなところへ行って、いろいろな人を見る、聞く、喋る。」と。これは相対的に自己を知ることで、競争戦略を築くということを身につけるということなのであろう。
サントリーとキリンビールの経営統合は、衝撃が走ったニュースではあるが、「同じことをやっても絶対勝てない」という定理を現実化しているに過ぎないのである。
夢を描き、夢を叶える。それが自己実現とも目標の達成とも言いかえることが出来るのであれば、自己プロデュースする力を身につけるための処方は、勝つための戦略でもあると言えるのではないか?
「勝つための方程式」を身につけて、夢を叶えたい。
※参考:「自己プロデュース力」 島田紳助著 ヨシモトブックス
先週の土曜日にサントリーホール23周年記念のガラ・コンサート「響」(正装コンサート)に出かけた。サントリーホールの誕生日の祝祭であるが、ちょうど自分たちの結婚記念日(12日。ガラ・コン自体はその付近の土曜)と同じなので、お祝しに毎年のように出かけている。
ホスト役のサントリー社長の佐治信忠氏の周りには各界の著名人が集い、挨拶を交わしている。キリンビールとの経営統合がなされても、このガラ・コンは続けてもらいたいと思いながら、一方で、サントリーもキリンビールも生き残りを賭け、経営統合に動き出す時代になっているのだと改めて実感した。
島田紳助氏の著作「自己プロデュース力」は、この時代の自分自身(ひいては企業自体)を再度自分なりにプロデュースしていく処方箋を提示してくれている。
自分の「夢を描く」ことと、「夢を叶える」ことでは、その思考回路、方法論、処世術自体が異なるのではないかと思いながら読んでみた。
自分なりの夢を誰でも持っているだろう。夢を想い描くのは楽しい。しかし、がむしゃらに練習したり勉強したりする時期があるかも知れない。また、世の中の流れを緻密に分析して、何とかソコに的を当てられるように考えることもあるだろう。そして、自分の夢だから、自己実現のためには、先づは自己中心的に物事を考えることもあるだろう。
しかし、自己プロデュースすることは、そういうことではないのである。プロデュースとは夢を描くだけでなく、それを現実のものとする処方なのである。
大雑把な目標で、いきなり100m走を全力疾走するような若い人たちを見受けることがある。確かに一生懸命に頑張る姿は、傍から見れば目につくし、青春時代のスポーツのように汗をかくことが美しく映ることがある。
だが、大雑把な目標は、少しの気持ちの揺れで180度転換されることもあるだろうし、その場限りで息切れしてしまうことも多々ありがちである。
闇雲に練習するのではなく、的を絞った方向性を固めてから研鑽を積むことが必要なのではないだろうか?
理想は高くとも、現実は厳しいのが世の中である。世の中の潮流に乗り遅れまいと必死に現実の分析を試みることは、決して悪いことではない。むしろ何も知らない世の中に打って出てしまうほうがリスクは高い。ところが、データは魔物である。情報収集し、データを分析して、さて世の中を知ったついもりで満足してしまうことがある。
要は、研究者ではないので、データ分析に労力を割くよりも、現実的な自分の目標に適したデータを解釈する力を持つべきなのであろう。データに踊らせられないようにしなくてはならない。
自分の夢だから、自分の主観を前面に打ち出すことは必要である。だが、自分とは(あるいは企業とは)、他社との関係性によって相対的に位置づけられる存在なのである。いわば、自分だけで自己完結できる存在ではないのである、ということをわきまえることだ。
だから、紳助氏は言う。「いろいろなところへ行って、いろいろな人を見る、聞く、喋る。」と。これは相対的に自己を知ることで、競争戦略を築くということを身につけるということなのであろう。
サントリーとキリンビールの経営統合は、衝撃が走ったニュースではあるが、「同じことをやっても絶対勝てない」という定理を現実化しているに過ぎないのである。
夢を描き、夢を叶える。それが自己実現とも目標の達成とも言いかえることが出来るのであれば、自己プロデュースする力を身につけるための処方は、勝つための戦略でもあると言えるのではないか?
「勝つための方程式」を身につけて、夢を叶えたい。
※参考:「自己プロデュース力」 島田紳助著 ヨシモトブックス
by bn0707bn
| 2009-10-05 15:43